昨日は小雪の降る中、貴重なお話を聴く機会を頂きました。
ヒロシマで原爆の被害にあった体験を語られる小野瑛子さん。
当時、小野さんは6歳。
「ちょうどあなたたちと同じよ」と一年生に語りかけてくださいました。
そんな小さなころ体験された、大きな衝撃。
小野さんは爆心地1.5キロの所にいらっしゃったそうです。
家族の何気ない朝の会話、
学校に出かけたお父さんとお姉さん、
そして原爆によって一瞬にして阿鼻叫喚の風景に変わったまち。
お姉さんを探しに行くというお母さんに
必死にしがみついて行かないでと言ったというエピソード。
お姉さんは浴衣をほどいて作っていた服の布地で
その人だとわかったということ。
大きな声は出せずに うめき、泣きながら歩いていく人びと。
体験した方だからこそ語れる、細かな場景。
穏やかな語りが しんしんと染みわたりました。
絵や写真に目を伏せる子もいましたが
皆しっかりとお話に耳を傾けていました。
キノコ雲の写真を指して語られたこと。
「これは原爆を落とした後、別の飛行機が写真を撮るために来て撮ったんです。
これは上から見たからキノコ雲というものが見えている。
私たちはこの下にいましたから、これは見ていません。
その下は阿鼻叫喚(の景色)があったのです。
テレビでイラクやシリアなどにミサイルが飛んでいくのを見ることがあるでしょう。
その下にも人がたくさんいて
このキノコ雲の時と同じように
その下は阿鼻叫喚となっていることを思ってください。」
とてもとても大切なことを
小野さんの口からお聞きすることができた有り難い機会でした。
小野さん、ご一緒してくださったみなさん、ありがとうございました。
このように、実際に体験された方の物語を聞くことで
歴史を重層的に具体的に知っていく過程が大切だと改めて感じました。